3月5日、浜松市との共同事業である「遠州のトビラ」第2弾として、 ‘‘さんちにトビ込む‘‘ バスツアーを開催しました。
就活を視野に入れた学生さんや転職を考える社会人の方々と一緒に、遠州織物に無くてははならない工程である “縁の下の力持ち” の職人さんたちを訪問。とりわけ遠州は、様々な職人による分業制で成り立ち、工程ごとに高い技術を持つ職人の存在に支えられている産地です。

最初の訪問先は浜松のサイジング工場で3カ所あるうちの1社、「和田サイジング」。
サイジングとは、生地を織る際に経糸の毛羽立ちをなくすための糊付けの工程で、糊の付け方によって織りやすさが変わる大事な工程となります。

比較的大ロット向きのサイジングですが、機屋さんや生地の特徴を踏まえた和田さんのオーダーメイドな糊付け技術は「ここのサイジングでないと織ることが難しい」と言われるほど。技術の存続・継承を、他産地からも望まれている工場です。

糊に使われるデンプンは、なんとタピオカ!滑りがよく、水洗いで簡単に落ちるのだそう。食材が使われていることも興味深いですが、仕入れ値は年々値上がりしているとのこと。特に上質な天然繊維を使用する遠州さんちにとって、良質な材料はかかせません。

和田サイジングの工場の一角には、渥美さんがお1人で活動されている「渥美整経」が、間借りする形で部分整経のお仕事をしていました。遠州さんちでは、技術を持った職人がプロとしてフレキシブルに活躍していらっしゃいます。参加者の皆さんも、和田さんや渥美さんのお話を熱心に聞く姿が印象的でした。
■和田サイジングの求人情報はこちら↓
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■遠州のトビラ バスツアー 訪問事業者ごとのレポートはこちら↓
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